山口家・書院造りの間の「床の間」の「貼り付け壁」の修復が完了しました。当時の最高級の造りを再現するために、現代の匠の手により10枚の和紙などを貼り合わせ造られています。文化財としての価値を損なわないために表装は昔のものを再利用しています。壁の四隅はシブイチと呼ばれる枠木で縁取られ、掛軸を掛ける上部は「無双」形式で「稲妻クギ」にて掛軸が吊るされます。壁紙の貼り方も膨らみ(柔らかさ)や、ゴミが付かないように工夫されています。前回は下張りまでを紹介しましたが、今回は表装が完了した姿をご紹介致します。
ご参考
「雨岳文庫」 ホームページ http://www.ugakubunko.com
▲新装なった「貼付け壁」です。表装は昔のものを再使用しています。
▲シブイチの枠木取付作業用のライトに「金砂子(金箔)」が光っています。
▲壁の上部の「無双」形式の枠木と掛軸を吊るす「稲妻クギ」です。
現在、匠は隣の「脇床」の修復に取り組まれています。
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